『香港国際競走(ほんこんこくさいきょうそう)』は、例年12月上旬に香港・沙田(シャティン)競馬場で開催され、香港競馬を統括する「香港ジョッキークラブ」が主催するビッグイベント。
香港国際競走では、「香港カップ」「香港マイル」「香港スプリント」「香港ヴァーズ」と4つの国際G1が同日で行われます。
4つのG1レースの賞金総額が、1億1千万香港ドル(約19億4800万円)と超高額!大企業がメインスポンサーを務めていることもあり、世界トップクラスの賞金を懸けて各馬がしのぎを削ります。
競馬界を代表するビッグイベント『香港国際競走』には日本馬の出走がないと馬券を購入できません。しかし、海外で運営されているブックメーカーを通せば香港競馬にオンラインで賭けることが可能です。
しかも、JRAよりも良いオッズで賭けられることが多いというメリットもあります。
この記事でわかること
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香港国際競走の概要と内容
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ブックメーカーで香港国際競走の馬券を購入する方法
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香港国際競走のレースを視聴する方法
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香港国際競走にベットできるブックメーカー
香港国際競走のレース概要
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レース名:香港国際競走(Hong Kong International Races)
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日程:例年12月上旬の日曜日
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場所:香港・沙田(シャティン)競馬場
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格付け:国際G1
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距離:芝1200m~2400m
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賞金総額:1億1千万香港ドル(約19億4800万円)
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負担重量:3歳123ポンド(約56kg)、4歳以上126ポンド(約57kg)、牝馬-4ポンド(約2kg)
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出走可能数:フルゲート14頭
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出走条件:サラブレッド3歳以上
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出走資格:香港ジョッキークラブより招待され、招待を受託した馬
競馬界としても年の暮れに行われるビッグイベントで、世界を代表するG1レースデーである『香港国際競走』。
香港がイギリス領だった1994年に創設され、現在は全4レースすべてが国際G1として認定され、世界中からトップホースが集結し激突するイベントにまで成長しました。
2011年までは香港の航空会社キャセイパシフィック航空が、2012年からはスイスの時計メーカー・ロンジンと国際的大企業がスポンサーを務めています。
香港国際競走では、以下の4つG1レースが行われます。
香港カップ(ロンジン香港カップ)
- 距離:芝2,000m
- 総賞金:3,400万香港ドル(約6億200万円)
- 1着賞金:1,938万香港ドル(約3億4,300万円)
香港マイル(ロンジン香港マイル)
- 距離:芝1,600m
- 総賞金:3,000万香港ドル(約5億3,100万円)
- 1着賞金:1,710万香港ドル(約3億円)
香港スプリント(ロンジン香港スプリント)
- 距離:芝1,200m
- 総賞金:2,400万香港ドル(約4億2,500万円)
- 1着賞金:1,368万香港ドル(約2億4,200万円)
香港ヴァーズ(ロンジン香港ヴァーズ)
- 芝2,400m
- 総賞金:2,200万香港ドル(約3億8,900万円)
- 1着賞金:1,254万香港ドル(約2億2,200万円)
香港国際競走におすすめのブックメーカー2選!
香港国際競走にベットすることのできるブックメーカーを2つ厳選してご紹介します。
ベットウィナー
ジャンルの種類、オッズの種類ともに最高レベルの充実度『ベットウィナー(Betwinner)』。
特定の馬が複勝圏内に入るか入らないか(Yes/Noベット)を筆頭に、珍しいオッズも揃っています。
香港国際競走の馬券の買い方
ブックメーカーを通して競馬に賭ける方法は簡単です。
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「香港国際競走」が対象となっているブックメーカーに無料登録する
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アカウントに入金を行う
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スポーツジャンル欄より「競馬」を選択する
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競馬場「シャティン」(Sha Tinまたは沙田の表記もあり)から賭けたい「香港国際競走」のレースを選択する
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賭け方やオッズ、馬を選択する
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ベットする金額を入力
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ベットを確定する
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予想が的中していれば、すぐに勝利金がアカウントに反映されます!
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- 関連記事:ブックメーカーで馬券を購入する方法【買い方ガイド】
ブックメーカーで香港国際競走に賭けるメリット
JRAよりも日本馬のオッズが良いことがある
JRAでも香港国際競走にベットすることが可能ですが、日本の競馬ファンが利用するJRAでは、どうしても日本馬に人気が集中してしまいます。
そのため日本馬だけに人気が集中してしまう傾向があります。
しかし、ブックメーカーがオッズを設定するため、JRAでベットするよりも優良なオッズで日本馬の馬券を購入することができるのです。
香港国際競走の全レースにベット可能!
基本的にJRAでは、日本馬が出走しないレースは購入することはできません。
しかし、ブックメーカーであれば日本馬の出走有無にかかわらず馬券を購入することが出来ます。
香港国際競走には日本馬も多く出走!
香港国際競走と日本馬のかかわりは深く、1995年のフジヤマケンザンによる香港カップ制覇を皮切りに、数多くの日本馬が各レースに出走し結果を残してきました。
現在では、同時期に日本国内において短距離や中距離の適したレースのないことや、招待を受諾すれば競走馬の輸送費や関係者の運航費が全額負担されることなどから、主要なローテーションの一つとして数えられるようになったのです。
香港国際競走で行われる各G1レースには、過去日本のトップホースが出走しています。
日本では年末に有馬記念が行われますが、中山の芝2500mというトリッキーなコースで行われるため条件に適さない馬が代わりに輸送距離も近く、日本の芝に近い香港をターゲットとすることが多いためです。
以前は、外国馬の前に敗れることも多かった日本馬ですが、日本競馬のレベルアップに伴い今では多くの日本馬が出走しています。人気の有無にかかわらず好走するケースも目立つため、馬券購入の際には必ず押さえておきたいのが香港国際競走なのです。
その中でも、香港ヴァーズは3年で2回優勝、香港カップは3連勝中と中距離路線で強さを発揮しており特に要注目です。その一方で、香港スプリントやマイルでは地元の香港馬が強さを見せており、香港スプリントでは23回の開催中17回、香港マイルではここ20年で16回香港馬が優勝。
短距離の両レースでは香港馬の牙城に日本馬が挑む構図となっています。
出走馬に命名される“香港名”に注目!
香港競馬では、出走各馬に「漢字表記」の香港名が命名されます。
この香港名は、名前の直訳ではなく、その馬の個性やバックグラウンドも反映させた粋な名前が付けられることから、競馬ファンから密かな注目を集めているのです。
ここでは、香港国際競走で見事な実績を残した日本馬6頭の香港名とエピソードをご紹介していきましょう。
フジヤマケンザン/富士山
1995年に香港国際カップで勝利し、香港国際競走で日本馬として初めて勝利をあげたフジヤマケンザン。
この勝利は、日本馬にとって実に36年ぶりとなる平地競走における外国重賞勝利となり、日本馬が海外で活躍する礎となった重要なレースとして語り継がれているのです。
なお、そんなフジヤマケンザンの漢字表記は「富士山」で、ケンザンの文字がどこかへ消えてしまっています…。
ステイゴールド/黄金旅程
なかなか勝ちきれないながらも、重賞競走で好走を繰り返し、稀代のシルバー&ブロンズコレクターと呼ばれたステイゴールド。
そんなステイゴールドは、2001年・7歳の時、節目の50戦目となるレースかつ引退レースとして香港ヴァーズを選択します。
直線、残り200メートルの時点で、先頭を走るエクラールとは5馬身ほどの絶望的な差がありましたが、鞍上・武豊騎手をして「羽が生えた」かのような末脚で猛追。
ゴール寸前で差し切り、引退レースで悲願のG1初制覇を果たしたのです。
このレースで、名付けられた香港名は”黄金旅程”。長い競走馬生活の旅のラストに、悲願のG1制覇を果たしたドラマチックさも相俟って、非常に人気の高い漢字名となっています。
ロードカナロア/龍王
日本馬の鬼門と言われた香港スプリントを2012年に初制覇し、翌2013年も連覇、特に2013年のレースは後続を5馬身ぶっちぎる衝撃のレースで世界の度肝を抜いた、日本競馬史上最強短距離馬の一頭・ロードカナロア。
馬名の”ロード”は君主、”カナロア”はハワイの神話で海や水をつかさどる神の名前なのことなのですが、このネーミングから”龍王”という香港名が与えられることとなりました。
2013年の香港スプリントを最後に引退することとなりますが、ラストレースのあまりの強さも相俟って、非常に人気のネーミングとなっています。
サトノクラウン/里見皇冠
2016年・断然人気のハイランドリールとの一騎打ちを制し、人気薄ながらも香港ヴァーズ優勝を果たしたサトノクラウン。
その手綱さばきから“マジックマン”との異名を持つ天才騎手ジョアン・モレイラの神騎乗も取り沙汰されたレースでした。
そんなサトノクラウンは”里見皇冠”という香港名を命名されますが、これは馬主である里見治氏(セガサミー会長)から里見を拝借したもの。
馬主の名前から香港名を命名するという粋なネーミングです。
ダノンスマッシュ/野田重撃
偉大なる父・ロードカナロアの産駒として、スプリント路線で活躍したダノンスマッシュ。
好勝負はするものの、なかなかG1タイトルに手が届かなかった同馬ですが、2020年・香港スプリントを勝ち、香港で悲願のG1ウィナーの仲間入りを果たし、史上初となる親子での同一香港G1制覇という偉業を達成しました。
そんなダノンスマッシュですが、与えられた香港名は”野田重撃”というパンチの効いたもの。これは、馬主であるダノックスのオーナー・野田順弘氏から苗字を拝借し、英語のsmashを漢字にあてはめたものなのですが、予想外ともいえるネーミングに競馬ファンの注目を集めることとなりました。
ウインブライト/勝出光采
2019年4月・チャンピオンズデーでクイーンエリザベス2世カップを優勝し、2019年12月の香港カップも優勝、調子を崩しながらも、2020年の香港カップでも2着に好走と、香港の申し子のような存在であったウインブライト。
主戦騎手であった松岡騎手は、2020年は落馬によるケガを抱えていながらも香港でウインブライトに騎乗するために復活したというエピソードもあります。
そんなウインブライトは、冠名のウイン(Win)と、光り輝くという意味の英単語ブライト(Bright)の馬名より“勝出光采”と名付けられ、その名の通り、香港で走るときは普段よりも輝きを放った記憶に残る馬でした。
香港国際競走を視聴するには?
競馬のライブストリーミング配信を行っているブックメーカーは多くありますが、残念ながら香港競馬のレースを放送しているサイトは多くありません。
高画質で楽しみたい方は日本の有料競馬放送サービス「グリーンチャンネル」に登録すれば、香港国際競走のレースを生中継で楽しむことが可能です。
無料で視聴したい方は、香港ジョッキークラブの公式Twitter「HKJC_Racing」をフォローしておけば、ライブストリーミング配信をTwitter上で視聴することができます。