ケンタッキーダービー(Kentucky Derby)は、例年5月最初の土曜日にケンタッキー州にあるチャーチルダウンズ競馬場で開催されるアメリカ競馬界を代表するビッグレースです。
JRAでは、日本馬が出走していればケンタッキーダービーにベットすることが可能ですが、日本馬の出走は毎年行われるものではなく、出走していなければベットすることすらできません。
しかし、競馬を取り扱うブックメーカーの中には、日本馬の出走の有無にかかわらず確実にケンタッキーダービーにベットすることができ、ライブストリーミング配信でレースの模様を視聴も可能です。
この記事でわかること
- ケンタッキーダービーの概要と内容
- ケンタッキーダービーにおすすめのブックメーカー
- ケンタッキーダービーの馬券を購入する方法
さらに、ケンタッキーダービーにまつわる面白い事件簿まで、ケンタッキーダービーを何倍も楽しむ情報をお伝えしていきます。
ケンタッキーダービーのレース概要
-
レース名:ケンタッキーダービー
-
日程:例年5月第一土曜日
-
場所:米チャーチルダウンズ競馬場
-
格付け:G1
-
距離:ダート10ハロン(約2,000メートル)
-
賞金総額:300万USドル(約4億1,600万)
-
1着賞金:186万USドル(約2億5,800万円)
-
負担重量:126ポンド(約57.2kg)、牝馬121ポンド(約54.9kg)
-
出走可能数:フルゲート20頭
-
出走条件:サラブレッド3歳
-
出走資格:ケンタッキーダービーまでに世界各国で行われる主なレースで上位に入選した馬にポイントが付与され、ポイント獲得上位の馬に優先出走権が与えられる
ケンタッキーダービーにおすすめのブックメーカー
それでは、ケンタッキーダービーにおすすめのブックメーカーを3つ厳選してご紹介します。
Sportsbet.io(スポーツベットアイオー)
スポーツベットアイオーは、大相撲の元大関・把瑠都関がアンバサダーを務め、日本のマーケットにも力を入れているブックメーカーです。
競馬の取り扱いが豊富で、ケンタッキーダービーをはじめ世界中の大レースにベットすることができます。単勝、2着以内に入れば的中という馬券、複勝で賭けることが可能です。
Betwinner(ベットウィナー)
ベットウィナーは、取り扱いのあるスポーツ、オッズの種類ともに、業界トップクラスのブックメーカーです。
Yes/Noベット(特定の馬が、3着以内に入るか入らないかを予想する)といった、珍しい競馬オッズもあり賭け方にもバリエーションが豊富です。
Rabona(ラボーナ)
ラボーナは、プレーヤーを飽きさせない様々なプロモーションやキャンペーンを展開しているブックメーカーです。
競馬では、シンプルに単勝と複勝で賭けることが可能です。ライブストリーミング配信にも対応しており、ログインしているプレーヤーを対象に生中継のレース映像を配信しています
ブックメーカーでケンタッキーダービーへのベットする手順
-
競馬にベットすることができるブックメーカーを選択
-
ブックメーカーに無料登録し、新規アカウントを作成する
-
アカウントに入金を行う
-
スポーツジャンルより「競馬」を選択し、競馬場「チャーチルダウンズ」(Churchill Downs)からレース「ケンタッキーダービー」を選択する
-
ベットしたい賭け方やオッズ、馬を選択する
-
ベットする金額を入力
-
入力内容に間違いがないかを再度確認し、問題がなければベットを確定する
-
レース確定後、予想が的中していれば、すぐに勝利金がアカウントに反映されます!
そのほか、ブックメーカーで賭けられる競馬レースやオッズについては『ブックメーカーの競馬』を参考にしてください。
また、馬券を購入する詳しい手順は『ブックメーカーで馬券を購入する方法【買い方ガイド】』をご覧ください。
ケンタッキーダービーについて
ケンタッキーダービーは、「プリークネスステークス」、「ベルモントステークス」と共に、牡馬のアメリカクラシック三冠レースとしても有名です。
ケンタッキーダービー開催の前日には、アメリカ牝馬クラシックの最高峰のレース・ケンタッキーオークスが行われ、2日間にわたりアメリカ競馬界における最強の3歳牝馬・牡馬が決定するビッグイベントとなっています。
その人気はアメリカ競馬界を代表するビッグイベント「ブリーダーズカップ」を凌ぐほどで、知名度は競馬界だけにとどまらずスポーツイベントとして一般層にまで認知され、『The Most Exciting Two Minutes in Sports(スポーツの中で最もエキサイティングな2分間)』と形容されるほど。
ケンタッキーダービー馬に輝いたサラブレッドには、バラでつくられたレイが与えられることから、『Run For The Roses(バラのため=ケンタッキーダービー勝利のために走る)』とも呼ばれます。
2013年より導入された、主要ステップレースで上位に入線した馬にポイントが付与され、ポイント上位獲得馬が出走できる「ロード・トゥ・ケンタッキー・ダービー」というシステムの中でポイントを獲得してきた実良馬たちが栄冠に向かって激突するレースです。
ケンタッキーダービー歴代6大事件簿
100年以上の歴史を持つアメリカ最高峰のレースであるケンタッキーダービーでは、毎年様々なドラマや事件が起こっています。
ここでは、競馬歴15年以上の筆者の独断と偏見で、ケンタッキーダービーの6大トピックをご紹介していきましょう。
その1. 史上最強の怪物による衝撃のパフォーマンス「セクレタリアト(Secretariat)」
現役時代は衝撃のパフォーマンスを連発し史上最強の呼び声高く、引退後も種牡馬として北米のリーディング・ブルードメアサイアーとして大成功を果たした、アメリカを代表するサラブレッド・セクレタリアト。
1973年のケンタッキーダービーに出走したセクレタリアトは、最後方からレースを進め、徐々に進出して圧勝。20世紀で最もと大種牡馬ノーザンダンサーの持っていたレコードタイムを0.6秒も更新する1分59秒4を記録しました。
このタイムは、約半世紀経つ2022年現在でも破られておらず、近付いた記録すらないアンタッチャブルレコードとして残っています。
二冠目プリークネスステークス、三冠目ベルモントステークスでも伝説的なパフォーマンスを披露したセクレタリアトは、25年ぶりの三冠馬に輝きました。
その2. 日本人オーナー唯一のケンタッキーダービー覇者「フサイチペガサス(Fusaichi Pegasus)」
1990年代~2000年代はじめにかけて、JRAで名物馬主として知られた関口房朗氏。
そんな関口氏により、1998年のキーンランド・ジュライセールにおいて、同じ世代で世界一の取引額である400万ドル(当時のレートで約5億6,000万円)で購入されたフサイチペガサスは、アメリカでデビューを果たすと、順調にキャリアを重ねていきます。
そして1番人気として迎えた2000年のケンタッキーダービーで、見事に勝利。関口氏は日本人オーナーとして初であり唯一となるケンタッキーダービー馬オーナーとなったのです。
なお、1番人気が勝てないケンタッキーダービーで1番人気が勝利したのは1979年のスペクタキュラービッド以来21年ぶりのことでした。
その3. アメリカ3冠クラシックへ日本馬の挑戦「ラニ(Lani)」
父にTapit、母に天皇賞馬ヘヴンリーロマンスを持つ超良血馬・ラニ。
2016年、UAEダービーを勝利し、日本馬として初のUAEダービー馬となり、この勝利をきっかけにアメリカ3冠クラシックへ参戦することとなります。
初戦となる2016年ケンタッキーダービーは、後方からじわじわと脚を伸ばすも、無敗でケンタッキーダービー馬となったナイキストの9着に敗退。
ところが、2冠目のプリークネスステークスでは5着、3冠目のベルモントステークスでは3着と、徐々に成績を向上させていきました。
日本馬がアメリカ3冠に出走したのは史上初の快挙となったのです。
その4. 史上初のグランドスラム達成「アメリカンファラオ(American Pharaoh)」
デビュー戦は5着に敗れるものの、次走でなんとG1・デルマーフューチュリティステークスに挑戦しこれを勝利、初勝利がG1制覇という離れ業をやってのけたアメリカンファラオ。
この後も連勝を続け、1番人気で出走した2015年ケンタッキーダービーで、ファイアリングラインやドルトムントとの壮絶なたたき合いを制し見事優勝、2冠目のプリークネスステークス、3冠目のベルモントステークスも制覇し、37年ぶりの三冠馬となります。
その勢いのまま参戦した2015年のブリーダーズカップクラシックも優勝し、史上初となるグランドスラムを達成し引退、伝説となったのです。
その5. 天国から地獄へ…。衝撃の結末「マキシマムセキュリティ(Maximum Secutiry)&メディーナスプリット(Medina Spirit)」
アメリカのホースマンの夢であるケンタッキーダービーに挑み、レースでは勝利するも、レース後の判定により着順が変更され、まさに天国から地獄に堕ちたケースをご紹介しましょう。
まずは、2019年のケンタッキーダービーに出走したマキシマムセキュリティです。
4戦4勝で挑んだ2019年ケンタッキーダービーで、見事に1着で入選するも、最終コーナーで外に進路を取ろうとした際に、後続を走っていたカントリーハウスら複数の馬の進路を妨害したと判定され、まさかの17着降着となってしまいます。
このレースの後、雪辱を晴らすかのように再び勝利を重ねていったマキシマムセキュリティは、結局この年にG1・3勝をあげ、エクリプス賞最優秀3歳馬に輝き、汚名返上に成功しました。
レース終了後に着順が変更となったケースはもう一件あり、それは2021年ケンタッキーダービーでの出来事です。
この年のケンタッキーダービーを逃げ切り優勝したメディーナスピリットですが、レース後の検査にて禁止薬物のベタメタゾン(ステロイドの一種)の陽性反応が検出され、別検体による再検査でも陽性反応が検出されます。
この後もメディーナスピリットはレースに出走を続けますが、同年のブリーダーズカップ・クラシックで2着に入った1ヶ月後に心臓発作にて死去、その後にケンタッキーダービーの結果が「失格」へと変わり、2着に入ったマンダルーンがケンタッキーダービー馬に繰り上がるという後味の悪い結果になってしまいました。
その6. 出走期限30秒前滑り込み!?単勝81倍の超大穴馬が激走!「リッチストライク(Rich Strike)」
2022年、ケンタッキーダービーにはドラマが待っていましたが、その主役となった馬はリッチストライクです。
ケンタッキーダービー出走に必要な「ロード・トゥ・ケンタッキーダービー」のポイントを20ポイント獲得していたリッチストライクですが、ポイントが不足しており出走枠に入ることができずにいました。
ところが、レース直前となってエセリアルロードという馬が回避したため、急遽出走可能となります。
本来、別の競馬場のレースに出走を予定していたほどで、管理するエリック・リード調教師は直前に舞い降りた通知に「心臓蘇生が必要になった」とジョークを飛ばしたほどで、馬主に至っては「出走期限30秒前に知らされた」ほどサプライズな出来事だったそうです。
こうしてケンタッキーダービー出走を果たしたリッチストライクは、スタートに失敗し20頭中18番手という後方を追走すると、ハイペースでつぶれていく先行馬を尻目に末脚を伸ばすと、勝利目前であった1番人気エピセンターまで差し切り、見事に勝利。
単勝81倍というオッズは、1913年にドーンレイルが記録した単勝92倍に次ぐ史上2番目となる大穴での勝利で、出走期限ギリギリから見事に歴史を作って見せたのでした。