スポーツベッティング(スポーツベット)の市場規模は世界的に拡大しています。
コロナ禍であることもその一因ですが、AIやブロックチェーン技術などによるユーザーエクスペリエンスの向上も背景にあり、スポーツベッティングによる収益がスポーツ界に還元されるという良い流れも生じています。
また、日本のスポーツを対象に世界では5〜6兆円ものお金が動いていると言われており、日本でもスポーツベッティングの解禁を求める声も出てきています。
日本でもスポーツベッティング解禁の流れが
日本のユーザーも海外のブックメーカーを利用しており、そのお金は海外企業へと流れています。このマーケットを日本でも開くべきというのが、スポーツベッティング解禁を望む声があがる理由です。
日本のスポーツがすでに賭けの対象になっている
日本でのスポーツベッティング解禁が望まれる理由に、日本のスポーツが海外でスポーツベッティングの対象になっていることが挙げられます。サッカーや野球、相撲などを対象にブックメーカーで賭けが行われています。
スポーツベッティングはDXの本命に
4月19日に「スポーツエコシステム推進協議会」の設立イベントが開催されました。この協議会は日本スポーツ界のDXを推進する民間組織が発足したものです。ソフトバンクや楽天グループなど60社ほどが参画しています。
このイベントでもスポーツベッティングについての議論が交わされました。日本のスポーツを対象にした海外のスポーツベッティングでは年間5〜6兆円ものお金が動いていると推測され、それが日本には落ちていないことが議題になったのです。
これをいかに日本の財源にするか、スポーツ界に還元するかが課題になっています。
日本のスポーツ振興に
スポーツベッティングは国の財政としても大きな割合を占めるようになっています。たとえばアメリカの場合、2018年5月から2020年5月の2年間で2億2450万ドルもの税収を得たとされています。
さらにスポーツ産業へも貢献しています。スポーツリーグがスポーツベット事業者と提携し、公式データを提供するかわりに公式スポンサー契約をしています。あるいはスポーツベット事業者がコロナ禍の奨学金やキャリア支援提供もしています。
このようにスポーツベッティングの収益がスポーツや教育の分野に流れる好循環が生じています。
マイナースポーツにも光が
日本でもスポーツベッティングが普及すれば、マイナースポーツにもスポットライトが当たるようになります。地方競馬のようにファンがつくことで、財源を得ることにもつながります。結果としてマイナースポーツの選手も安心して競技に打ち込めるようになるでしょう。
世界で拡大するスポーツベッティングの市場規模
世界的にスポーツベッティングの市場規模が拡大している理由はまず、新型コロナウィルスの感染拡大がいまだに続いていることが挙げられます。
アメリカでのスポーツベット解禁も市場拡大の後押しに
アメリカでもスポーツベットを解禁する州が増えていることが、市場拡大につながっています。2022年4月時点で33の州でスポーツベッティング法により合法化されています。
世界の市場規模は1062.5億ドルに拡大すると予測される
英国ロンドンに本社がある調査会社「インフィニティリサーチ社」の調査レポート出版部門「TechNavio(テクナビオ)」によると、2021年から2025年にかけてスポーツベッティングの市場規模は1062.5億米ドル成長すると予測されています。
特に中国とオーストラリアが高い成長率が期待でき、アジア太平洋地域の成長も見込まれています。
スポーツベッティングの市場規模が拡大する理由
家で過ごす時間が多くなったことで、自宅から利用できるサービスとしてオンラインカジノとともに、スポーツベッティングのユーザーが増加していることが理由と考えられます。
さらにもうひとつ、ブックメーカーの利用がスマートフォンで簡単にできることも利用者の増加につながっています。これを受けてスポーツベットを提供するサービスも増加し、それぞれキャンペーンなどを展開してユーザーの獲得に力を入れています。
さらにリアルタイムで進行している試合にベットできるライブベットの技術革新なども相まって、スポーツベッティング市場はさらなる拡大が予想されています。AIの活用やブロックチェーン技術を取り込み、ユーザーの使い勝手を向上させることが期待されています。