ブリーダーズカップ2022

ブリーダーズカップ2022の予想オッズ・賞金

田口 三太郎 | 27 / 10 / 2022

アメリカ競馬を代表するビッグイベント『ブリーダーズカップ2022』は、11月4日と5日の2日間にわたり開催され、14のG1レースが行われます。

2022年のBCカップは、ケンタッキー州レキシントンにあるキーンランド競馬場で行われます。

この記事では、ブリーダーズカップ2022で注目のレースを5つピックアップし、英国のブックメーカーウィリアムヒル」の予想オッズ賞金(※1ドル145円)や見どころ、注目馬の情報をお伝えしていきます!

昨年、日本から出走したラヴズオンリーユーが「フィリー&メアターフ」、マルシュロレーヌが「ディスタフ」を制覇し、日本馬として初のブリーダーズカップ優勝だけでなく、2頭が優勝という偉業を達成し、競馬界の大きな話題となりました。

今年は、マイルの有力馬の一頭であったソングラインが回避することとなり、残念ながら日本馬の出走はなさそうではありますが、歴史的怪物フライトラインが参戦することとなり、絶対に注目のビッグイベントとなっています!

  1. ブリーダーズカップ・クラッシック
  2. ブリーダーズカップ・ディスタフ
  3. ブリーダーズカップ・スプリント
  4. ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ
  5. ブリーダーズカップ・マイル

 

ブリーダーズカップ・クラシック

  • 11月5日(日)3歳以上/ダート10ハロン(約2,000m)

  • 賞金総額:600万ドル(約8億7200万円)

  • 優勝賞金:312万ドル(約4億5300万円)
     

ブリーダーズカップで一番大きなレースの『ブリーダーズカップクラッシック』。

ダート界を代表するサラブレッドが揃い、最強を決めるレースが展開されます。賞金も世界有数のビッグマネーを賭けて争われる一戦です。

 

BCクラシックの現地オッズと予想

  • 1番人気:フライトライン 1.50倍
  • 2番人気:エピセンター 6.0倍
  • 3番人気:ライフイズグッド 9倍

※10月27日現在のオッズです。

3強の様相ですが、その中でもフライトラインの人気が抜けています。この3頭を中心にレースが展開されていくことになりそうです。

予想は、5戦無敗で圧勝を続けている怪物・フライトラインが本命。

断然人気となっていますが、ここまで見せてきたパフォーマンスはどれも異次元のもので、人気が集まるのも仕方ありません。

最強の相手が揃ったBCクラシックでも能力を発揮すれば、再び衝撃のパフォーマンスが見られる可能性が高いと見ます。

強力な先行馬が多いですが、卓越したスピードを持つフライトラインを追いかけた馬は潰れていく可能性があります。

先行馬が沈んでいくところに、直線で末脚を伸ばす馬の食い込みに警戒しておいたほうがよさそう。

どちらも12番人気タイ・単勝オッズ34倍と人気はないですが、サイバーナイフ(Cyberknife)、リッチストライク(Rich Strike)の追い込みには要注意です。

 

BCクラシックの注目馬

それでは、BCクラシックで注目される馬を3頭ご紹介していきましょう。

5戦無敗!圧勝を続ける世紀の怪物「フライトライン(Flightline)」

  • 1番人気 単勝オッズ1.50倍

  • 牡3 米・John W.サドラー厩舎 F.プラ騎手

  • 父:Tapit/母:Feathered(母の父:Indian Charlie)

昨年4月のデビュー以来、5戦5勝のパーフェクトレコードだけでなく、勝利したレースのいずれもが大差をつけて圧勝しており、5戦合計で2着馬につけた着差はなんと62馬身3/4という、ゲームでも再現できないような凄まじい走りを披露し続けている問答無用の怪物「フライトライン」。

その中でも特筆すべきは、前走・9月に行われたパシフィッククラシック(G1)。

初となるダート10ハロンでしたが、楽に2番手につけるとスピードの違いを見せつけあっという間に先頭に立ち、そのまま後続を引き離す一人旅を披露し、最後の100mは完全に流すほどの余裕を見せ、2着馬に19馬身1/4差をつけて、ぶっちぎって勝利したのです。

加えて、この時に倒した2着馬は今年のドバイワールドカップの勝ち馬カントリーグラマーで、世界最高峰のダートレースを制した実力馬を全く相手にしない衝撃のレースを見せつけました。

このレースが評価され、ロンジンワールドベストホースランキングで、10戦無敗の怪物・バーイードの135ポンドを上回る137ポンドを獲得し、現役世界1位の座を獲得することとなったのです。

歴代でも、ダートにおける過去最高レーティングだった1996年にシガーが記録した135ポンドを上回る最高のレーティングを獲得し、芝を含めても140ポンドのフランケルに次ぐ世界歴代2位にランクインしました。

その非現実的なレースぶりは、ダートにおける伝説的な存在の馬セクレタリアトと比較されるほど。

BCクラシック制覇で、現役最強を証明し、新たな伝説を築き上げることとなるのでしょうか。

 

成長度No.1!叩き上げが最強馬決定戦に殴りこみをかける「エピセンター(Epicenter)」

  • 2番人気 単勝オッズ6.0倍

  • 牡3 米・M.アスムッセン厩舎 J.ロザリオ騎手

  • 父:Not This Time/母:Silent Candy(母の父:Candy Ride)

 

フライトライン、ライフイズグッドの2強に割って入る可能性のある最大の刺客が3歳馬の「エピセンター」。

昨年9月のデビューから順調にレースを走り、すでにキャリア10戦を誇る叩き上げで、レースを重ねるごとに着実に力をつけてきました。

三冠レースでは、ケンタッキーダービーとプリークネスステークスに参戦し、どちらも惜しくも2着に敗れ、これまでG1タイトルにわずかに届かずいました。

その鬱憤を晴らしたのが前走・トラヴァーズステークス。「真夏のダービー」と呼ばれるビッグレースで、能力を全開に発揮し、ケンタッキーダービー馬リッチストライクなどを置き去り、5馬身1/4差をつけて圧勝、念願のG1タイトルを手にすることとなりました。

実績ではやや劣るものの、勢いのある今であれば2強に一泡吹かせることができるかも。フライトラインとライフイズグッドの戦いに、未知の魅力を持ったエピセンターが参戦し、世紀の一戦をさらに盛り上げることになるでしょう。

 

名手がうなった「ライフイズグッド(Life Is Good)」

  • 3番人気 単勝オッズ9倍

  • 牡4 米・B.バファート厩舎 I.オルティスJr.騎手

  • 父:Into Mischief/母:Beach Walk(母の父:Distorted Humor)
     

キャリア11戦9勝を誇り、2021年BCマイル、2022年ペガサスワールドカップ等のビッグタイトルを含むG1・4勝という実績を誇る現役最強候補の一頭「ライフイズグッド」。

これまでの勝利の内容も濃く、昨年のBCダートマイルをでは2着に5馬身以上の差をつけ圧勝。

今年のペガサスワールドカップでは当時の世界ランク1位ニックスゴーとの一騎打ちを制し快勝と、最強候補に相応しいレースを展開しています。

その強さは、数々の名馬にまたがる名手I.オルティスJr.騎手にすら「この馬は非現実的」「私が乗った馬の中で最強」と言わしめるほど。

今年は、1月のペガサスワールドカップ優勝後、距離が長かったドバイワールドカップこそ4着に敗れたものの、それ以降は危なげなく3連勝中で、余裕をもってブリーダーズカップを迎えることとなりそうです。

今年のブリーダーズカップでは、昨年勝利したマイルか、クラシックのどちらを選択するか注目を集めていましたが、クラシックを選択する予定とのことで、このまま無事出走となればフライトラインとの激突となります。

課題となる距離を克服し、BCマイル・クラシック両制覇という偉業を達成することができるでしょうか。

 

ブリーダーズカップ・ディスタフ

  • 11月5日 3歳以上牝馬/ダート9ハロン(約1,800m)

  • 賞金総額:200万ドル(約2億9000万円)

  • 優勝賞金:104万ドル(約1億5100万円)

 

アメリカ競馬のダート界で活躍する屈強な牝馬が揃う一戦で、ダートにおける最強牝馬決定戦の意味合いも持つ一戦です。

牝馬限定戦として世界最高峰の賞金が用意されています。

 

BCディスタフの現地オッズと予想

  • 1番人気:ネスト 2.62倍
  • 2番人気:マラサート 3.25倍
  • 3番人気:ソサエティ 8倍

※10月27日現在のオッズです。

 

BCディスタフの注目馬

では、BCディスタフで注目される馬を1頭ご紹介していきます。

牡馬顔負けの女傑 BCタイトルに王手「ネスト(Nest)」

  • 1番人気 単勝オッズ2.62倍

  • 牝3 米・T.プレッチャー厩舎 I.オルティスJr.騎手

  • 父:Curlin/母:Marion Ravenwood(母の父:A.P.Indy)

 

全兄に2021年サンタアニタハンデキャップを制覇したアイドルを持つ良血馬で、デビュー当時から期待を集めていました。

今年の4月キーンランド競馬場で行われたアッシュランドステークスを圧勝しG1初制覇を成し遂げると、ケンタッキーオークスでシークレットオースの2着に入り、ベルモントステークスではクラシック級の牡馬を相手に2着と奮闘します。

惜しいレースが続いていましたが、7月にサラトガで行われたCCAオークスではケンタッキーオークスで敗れたシークレットオースを12馬身突き放す圧勝を披露、8月のアラバマステークスでもシークレットオースを完封と、ここに来て急激に力をつけてきました。

今年のブリーダーズカップ開催地であるキーンランド競馬場で実績がある点も心強く、BCディスタフの不動の本命と言える存在です。

 

ブリーダーズカップ・スプリント

  • 11月5日(日) 3歳以上/ダート6ハロン(約1,200m)

  • 賞金総額:100万ドル(約1億4500万円)

  • 優勝賞金:52万ドル(約7千5百万円)

アメリカ競馬の快速自慢が集い、最速ダート馬を決める一戦です。瞬き厳禁のスピードレースが展開されます。

 

BCスプリントの現地オッズと予想

  • 1番人気:ジャッキーズ・ウォーリアー 2.75倍
  • 2番人気:ジャッククリストファー 3.50倍
  • 3番人気:エリートパワー 9倍

※10月27日現在のオッズです。

 

BCスプリントの注目馬

BCスプリントで注目される2頭の馬を紹介していきます。

2021アメリカ最優秀短距離牡馬がついにBC制覇へ「ジャッキーズウォリアー(Jackie's Warrior)」

  • 1番人気 単勝オッズ2.75倍

  • 牡4 米・S.アスムッセン厩舎 J.ロザリオ騎手

  • 父:Maclean's Music/母:Unicorn Girl(母の父:AP Five Hundred)

 

2021年のアメリカ最優秀短距離牡馬に輝いた「ジャッキーズウォリアー」。キャリアで17戦12勝、G1・5勝を誇り、現役を代表するスプリンターの一頭です。

今年は特に好調で、4月に始動するとビッグレースを4連勝で、いずれも高いパフォーマンスを披露し優勝と非常に中身の濃い内容で勝ちを積み重ねていました。

前走・フォアゴーステークスこそ2着に惜敗したものの、堂々のレースを続けており、ブリーダーズカップでも良いレースが期待できそうです。

ただ、ジャッキーズウォリアーは実はブリーダーズカップとは相性が悪く、2020年のBCジュヴェナイルで4着、断然の1番人気で挑んだ2021年のBCスプリントではまさかの6着と、なぜか縁遠いレースとなってしまっています。

疑う余地のない、確かな実力を持っているジャッキーズウォリアー。待望のBC制覇を成し遂げ、これまでの雪辱を晴らすことができるでしょうか。
 

ダート短距離界 新世代の申し子「ジャッククリストファー(Jack Christpher)」

  • 2番人気 単勝オッズ3.50倍

  • 牡3 米・Chad C.ブラウン厩舎 J.オルティス騎手

  • 父:Munnings/母:Rushin No Blushin(母の父:Half Ours)

 

昨年8月のデビュー戦勝利後、2戦目となった10月のシャンパンステークスを制覇し、早くもG1ウィナーの仲間入りを果たしました。

シャンパンステークス優勝後はケガで戦線から離脱してしまいますが、今年の5月に復帰するとG2・パットデイマイルステークスを完勝、6月のG1・ウッディスティーヴンスステークスを10馬身差の圧勝でG1・2勝目と、順調なキャリアを歩んでいます。

7月のハスケル招待ステークスこそ3着に敗れたものの、これは距離が1800mと長かったためのもので、得意とする距離1400mに戻った8月のH・アレン・ジャーケンスステークスではすぐに巻き返し、G1・3勝目を手にしました。

ダート1600m以下では5戦5勝を誇るジャッククリストファー。BCスプリントとダートマイルの両にらみですが、どちらに出走しても主役を張ること間違いなしです。
 

ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ

  • 11月5日(日) 3歳以上牝馬/芝9.5ハロン(約1,900m)

  • 賞金総額:200万ドル(約2億9千万円)

  • 優勝賞金:52万ドル(約7千500万円)

アメリカだけではなく、世界中から中距離戦線における牝馬トップホースが集う一戦。

 

BCフィリー&メアターフの現地オッズと予想

  • 1番人気:ナシュワ 3.00倍
  • 2番人気:アバブザカーブ 7.00倍
  • 3番人気:チューズデイ 8倍

※10月27日現在のオッズです。

 

BCフィリー&メアターフの注目馬

女性騎手として初のクラシック制覇を達成!欧州の実力派女性タッグ「ナシュワ(Nashwa)」

  • 1番人気 単勝オッズ3.00倍

  • 牝3 英・J&T.ゴスデン厩舎 H.ドイル騎手

  • 父:Frankel/母:Princess Loulou(母の父:Pivotal)
     

無敗のまま引退した伝説の馬・フランケルを父に持つ、今年のフランスオークス馬「ナシュワ」。

デビューから主戦を務める騎手は、女性騎手ホリー・ドイルで、欧州トップクラスの実力を持つ女性タッグなのです。

デビュー以来、一度も3着以内を外したことがない堅実な走りを武器に活躍を続けているナシュワは、牝馬クラシック戦線でも主役を張ることとなります。

クラシック競走制覇を目指し挑んだイギリスオークスでは惜しくも3着に敗れてしまいますが、雪辱を期して挑んだフランスオークスで見事優勝を果たし、ドイル騎手は史上初となる女性騎手のクラシック競走制覇を達成することとなりました。

そんな欧州トップ女性タッグの次のターゲットは、BCフィリー&メアターフ。1番人気の期待に応えることができるでしょうか。

なお、ドイル騎手はJRAでの騎乗も予定されており、その騎乗ぶりにも要注目です。

 

ブリーダーズカップ・マイル

  • 11月5日(日) 3歳以上/芝8ハロン(約1,600m)

  • 賞金総額:200万ドル(約2億9千万円)

  • 優勝賞金:104万ドル(約1億5100万円)

アメリカ競馬最強の芝マイラーを決める一戦です。世界中からも強豪が集結し、激戦となることが多いレースとなります。

 

BCマイルの現地オッズと予想

  • 1番人気:モダンゲームズ 4.00倍
  • 1番人気:キンロス 4.00倍
  • 3番人気:ベイサイドボーイ 9倍

※10月27日現在のオッズです。

 

BCマイルの注目馬

BCマイルで注目されている馬を1頭紹介します。

現役最強馬バーイードに肉薄 マイル王者に名乗りを上げる「モダンゲームス(Modern Games)」

  • 1番人気 単勝オッズ4.00倍

  • 牡3 英・C.アップルビー厩舎 W.ビュイック騎手

  • 父:Dubawi/母:Modern Ideals(母の父:New Approach)
     

イギリス馬ながら、今年の仏2000ギニー勝ち馬で、仏ダービーでも3着に入った実力馬です。

7月に行われたグッドウッドステークスでは、現役最強馬バーイードの1馬身3/4差の2着に食い下がり、欧州トップクラスの実力があることを証明。

グッドウッドステークス後には北米遠征へ出発、9月にカナダ・ウッドバイン競馬場で行われたウッドバインステークス(G1)では、1:32:7という好タイムで、2着に5馬身1/4の差をつける圧勝を披露し、BCマイル制覇に大きく弾みを付ける一戦となりました。

前走のレース後のビュイック騎手のコメントによると、速い芝は歓迎とのことで、欧州よりタイムが速いアメリカの芝はもってこいの舞台。

日本馬・ソングラインが回避した今、BCマイル制覇の最有力候補と言えるでしょう。

 

ブリーダーズカップにはブックメーカーでベットできる!

注目のレースが目白押しの「ブリーダーズカップ」には、ブックメーカーを通して各レースにベットすることが可能です。

JRAでは、日本馬が出走しているときに限り馬券が販売されますが、海外で運営されているブックメーカーでは、日本馬が出走しなくても馬券を購入することができます。

英国の「ウィリアム(William Hill)」でベットすれば、レースのライブストリーミングも視聴することができるので、日本からもブリーダーズカップを生中継で楽しむことも可能です。

フライトラインに大注目の「BCクラシック」をはじめ、注目馬が一挙登場する今年のブリーダーズカップは、今後も語り継がれるイベントとなること間違いなしです。

 

ブリーダーズカップにベットできるブックメーカー

ブリーダーズカップにベットすることのできるブックメーカーを厳選して紹介します。

ベットウィナー(bet winner)

ベットウィナー ロゴBetwinner(ベットウィナー)』は、世界中の競馬のレースを網羅しており、ブリーダーズカップに賭けることができます。

特定の馬が上位3着(複勝圏内)に入るか、入らないかを予想するオッズなど、変わった競馬オッズも用意されています。

 

ブリーダーズカップ2022にベットして、歴史の目撃者となろう!